「野菜・果物は体に良い」と多くの国民が認識しています。しかし、野菜・果物だけでは人間は生きていけません。人間にとって最も重要な栄養素は、ご飯などの炭水化物、魚、肉などのたんぱく質、脂質の三大栄養素。野菜・果物はその次にくるビタミン、ミネラルの五大栄養素です。それでも「体に良い」と言われている理由は、
など。
戦後、日本人の食生活が欧米化し、脂質過剰、カロリー過多、塩分過多が指摘され、生活習慣病に罹患する割合が高くなっているほか、食の欧米化の影響で「野菜=サラダ」と認識する人の割合も高くなっています。その結果、カサの多いサラダを食べても野菜の摂取量は目標摂取量に足りていないのが現状です。現代人の食生活が欧米化しているからこそ「野菜・果物は体に良い」「健康のためにもっと野菜・果物を食べよう」と叫ばれているのです。
食の欧米化で野菜不足の日本人を救う鍵は「食べ方」です。つまり、サラダばかり食べていては野菜の摂取量は目標には届きません。生ばかりではなく、加熱調理した煮物料理や汁物、焼き物など、様々な方法で野菜を調理するのがお勧め。また、ビタミンにも水溶性と脂溶性があり、ビタミンA、E,Dなどは脂溶性なので油との相性がよく、油で調理すると腸からの吸収率が高まります。そうなると、一緒に食べる主食はパンよりご飯の方が野菜をたくさん食べられます。基本となる食事パターンは一汁三菜(写真)で、ご飯の主食に具たくさんの味噌汁、主菜が一品、副菜が二品で野菜をしっかり食べたいですね。
果物や野菜は、保存しておくと萎びたり、傷んだり、不味くなったりするのはなぜか?それは、収穫後も果物、野菜は生きているからです。その(生きている)証拠に彼等は呼吸をし、水分を排出しています。これが「呼吸蒸散」です。しかも、収穫後は根や茎と分離され、エネルギーの供給がないため、体内のエネルギーを浪費することになり、時間とともに不味くなります。これが「劣化」。
ところが、果物については劣化が始まる前までは美味しくなるものもあります。本来、果物は子孫繁栄のために果実部分を他の動物に食べさせ、種を分散させています。果実は樹で熟す方が美味しい。ですが、地方の美味しい果物を食べるためには、未熟なうちに収穫して、保存しながら流通に乗せ、届けなければ不可能です。そこで、「追塾」という技術が人間の手によって生まれました。つまり、未熟の果実は、時間と共に少しずつ「追塾」していくため、消費者は「熟度」を見極める目が必要です。その基本は「色」「匂い」「食感」。果物屋に並んでいる果物を良く観察して熟度を見抜く目を養いましょう。
果物の目利きは重要ですが、素人がプロの技を獲得するのは困難です。それでも、美味しい果物を選びたいときは、ウエザーニュースの情報をチェックしましょう。それは、果物の美味しさを決める条件が天候にあるからです。簡単に説明すると、果物の美味しさを左右する要件は、日照時間と降水量だからです。太陽を浴びて葉から光合成を行い、蔗糖、果糖やブドウ糖に生成するメカニズムがあります。一方、雨が多く降ると、果実に水を溜め込みます。そうなると、甘みが水で薄められてしまいます。また、夜の温度が高いと昼間に光合成で溜めたエネルギーを夜の呼吸蒸散で浪費してしまう。つまり、美味しい果実の条件は、十分な日照時間があり、雨はやや少なめで、昼と夜の温度差が広いこと。ここをチェックすれば、美味しい産地の果物を探すヒントになります。
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