稲はイネ科の一年草で、お米は稲の種にあたります。稲穂から脱穀した種が「籾」と呼ばれ、籾摺りして籾の殻をとったものが「玄米」です。さらに精米して玄米のぬか層(表皮や胚芽)を削り取ったものを「精白米」といいます。一般的に精白米にすると玄米からみて約1割減りますが、昨今では栄養価の高さと、簡単に炊けて食べやすいことから、玄米と精白米の間の「分づき米」や、胚芽だけ残した「胚芽米」も人気です。
次に、お米にはどのような栄養分があり、玄米から精白米によってどう変わるか見てみましょう。玄米の時点での栄養分は、右図の通り、炭水化物・タンパク質・脂質・水分が主たる成分で、その他として、ビタミン、ミネラルも含まれます。但し、お米の構成でみますとビタミン・ミネラルは、胚芽部分に 多く含まれるため、精白米ではその分栄養価が落ちてしまいます。しかし、その分精白米は消化吸収がよくなるため、栄養価の多さだけが良いとは言い切れません。
最後に玄米・分づき米を美味しく炊く方法です。
炊飯する前に、お塩(自然塩)を一つまみ入れると、玄米のカリウムが塩のナトリウムと中和されて、苦味がなくなくなります。
分づき米も、ある程度ぬか層に覆われていますので、精白米よりは長めに浸水時間を取ってください(2時間程度)。また水加減は若干多めにします。その後は精白米の炊飯と同じで大丈夫です。
玄米は精白米に比べると栄養価は高いのですが、硬くて炊きにくく、消化吸収が悪いため、胃腸の弱い人にはあまり適しません。その点、「分づき米」や「胚芽米」は、普通の炊飯器で炊けるうえ、玄米に近い栄養価と精白米のように消化しやすいので、最初は5分づき米程度から始められることをおすすめします。また、玄米や分づき米を食べるときには、「良く噛んで」消化しやすくすることがとても大切です。1口を30回噛むのが理想です。精白米は比較すると栄養価は減りますが、柔らかく炊けるため消化吸収が良く、お米の美味しさを味わうには、やはり精白米が一番です。ご自身の体と相談しながら考えてみてください。
おいしいごはんを炊くコツは「米」「水」「熱」のバランスとタイミング。加熱は炊飯器にお任せするとしても、加熱前の水加減や吸水、加熱後の蒸らしなどのポイントをおさえれば、さらにおいしさがアップします。
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